かつての山人の現金収入といえば、炭や曲物(曲げわっぱ)等の林産物でした。近年でもその技を途絶えさせたくないという想いから、奈良田集落で炭焼き窯をつくり、奈良田炭焼組合という有志で炭焼きを行ってきましたが、高齢化の影響で組合の活動も思うようにできなくなってきました。
ヤモーディングビレッジでも、山人の技、炭焼きを後世に伝える一助とできたら幸いです。
炭焼きと言うと、難しそうな気がしますが、火入れまでの行程はそこまででもありません。ただ、作業量が多いので何人かでの共同作業がおススメです!
まずは煙突の掃除です。煙突上部から煤を落とし、内部の煙突入口からかき出しましょう!
トタンを窯の中に敷き詰めます。波状になっている部分から空気が通り、火が窯の奥まで行き渡ります!
木の長さはそろえて切りそろえておきます。
※木はナラ・コナラがいい、落葉樹でないと柔らかくて炭にはならない
煙突入口付近には細い炭材を入れます。次に、奥から太い木を立てかけながら詰め込みます。
細い炭材・短い炭材を隙間や立てかけた炭材と天井の間のスペースに詰め、隙間をなくしましょう。空気が入りすぎて、焼け過ぎるのを防ぐためです。焼けすぎると出来上がりの際に炭が減ってしまうのです!
ブロックを土台としてロストル(写真中央の鉄の網)を敷き、その手前をブロックで蓋をすると同時に空気口を作ります。
金属板を使って窯の中から出る炎をシャットアウトしてブロックの入り口部分との間に土を詰め込みます。この際、土で通気口が塞がらないように工夫しなければいけません。
ロストルの上に杉の葉や小枝を乗せ、そこに灯油を撒いてからバーナーでファイヤー!
その後、細い薪から徐々に太い薪を追加していきましょう。焚き火のイメージが一番近いですね。
薪を入れるところがいっぱいになったら金属板で完全に蓋をして密閉状態にしましょう。